東京フィルハーモニー交響楽団ホルン奏者
田場英子

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taba私達、東京フィルハーモニー交響楽団は、コンサートホールなどでの公演の他に、初台にある、日本初の常設オペラ劇場「新国立劇場(オペラパレス)」にて、年間の2/3にあたるオペラ・バレエの公演を行います。その中でオペラ公演のリハーサルは、通常のコンサートと違い、以下の様なスケジュールで行います。

  1. オーケストラのみのリハーサル:大体2~3日(良く演奏される演目の場合は1日の時も)
  2. 「歌合わせ」と呼ばれるリハーサル:1~2日間
  3. 「BO」と呼ばれる、オーケストラはピットに入り、歌手は舞台上で、のリハーサル:1~2日間
  4. 番の様に通しての演奏「GP」:1日間

新演出の公演の場合は、リハーサルだけで10日間弱行われます。
通常のオーケストラのリハーサルは2~3日、もしくは1日のみの事が多いのですが、オペラは歌手とのバランス、タイミング、照明、舞台装置、「バンダ」と呼ばれるバックステージでの演奏とのタイミングやバランスなど、沢山の事柄を本番に備え調整していきます。

jp opera演目は多彩で、モーツァルトからコンテンポラリーまで、ありとあらゆるオペラの演目が並び、その都度舞台装置が変わったり、オーケストラピット内でのホルンの位置も変わったりします(通常コンサートでの並びとあまり変わりませんが、指揮者によって違う場合もあります)。奏者側からの並びのリクエストは滅多にないのですが、ホルン奏者からは、たまに「ティンパニの横だとベルから振動が入ってくるので、少し離して!」とリクエストする事もあります‼︎
※幸い、「ホルンのベル側は嫌だから離して!」は未だかつてないです‼︎

客席からピットを覗き込むと、ひしめき合って狭そうに見えますが、演奏する側はそんな事はなく、しかもピット内にも歌手の声は届いて来るので、オーケストラとの演奏と混ざり合い、私達にとって演奏中は至福の時間です。

今シーズン幕開けは、ワーグナー作曲、リング4部作からの「ワルキューレ」です。ソリスト陣も豪華な顔ぶれです(毎回豪華なのですが‼︎)。勿論、ホルンも8本(内、ワーグナーチューバ4本掛け持ち)で、聴きどころ満載の演目です。特に3幕冒頭の「ワルキューレの騎行」の、ホルンセクション全員での演奏、舞台の上の演出、そして歌手‼︎聴いていて鳥肌が立つ様な迫力です。幕開けに相応しい公演になると思いますので、お時間のある方は是非、足を運んで頂いてみてはいかがでしょうか。

取材協力:新国立劇場

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